2023年12月16日

【ガガミラノ】ポール・スミス 2016年春夏メンズコレクション – ポップ×ロックは、時代を超えて

投稿者: xspco

ポールスミス(Paul Smith)が2016年春夏メンズコレクションを、フランスパリで発表した

ポップでカラフルな色合い、精緻なテーラード、ロックの匂い……ポールスミスという名前を聞けば、こうしたイメージを抱く人は少なくないはずそしてそれは、もしかするとブランドの得意とするスタイル、いわばアイデンティティと言い換えても良いのかもしれない今季のコレクションは、この得意のパターンが特に色濃く出たシーズンだと言える「independent minds (何ものにもとらわれない独立心)」という、抽象的でとらえどころのない、けれども力強い言葉をキーワードにして

 

コレクションは、ポール得意のジャケットをメインとしたスタイルを中心に構成されるしかしながら、現在主流となっているような、体にフィットするシャープなシルエットのジャケットは、数えるほどしか出てこない多いのは、身幅がゆったりととってあり、ときにはダブルブレストでビッグショルダーといったふうに、まるで90年代を想起させるようなシルエットのものだ今季のショーではその個性的なジャケットに対し、タイトなパンツを合わせてメリハリをつけたり、逆に太いパンツでルーズな印象にしたりしながら、あえて時代を交錯させたようなスタイルにエッジィな存在感を漂わせていく

 

その一方で、軽やかなカラーパレットも、春夏らしさを演出するポイントとしてしっかりと機能している今シーズンの色彩は、20世紀を代表するイギリス人画家、デイヴィッドホックニーの作品からインスパイアポップアートの先駆者として知られ、キャッチーで晴れやかな作風を発表し続ける彼の世界観は、まるでアコーディオンのようにじゃばら折りにされたトートバッグに始まり、カラフルなジャケットやパンツ、ソックス、シューズに至るまで、様々な色として現れ、コーディネートを彩っていくさらには、生地の上から筆で書いたような白黒のドット、パンツやTシャツに落とし込まれたアリのグラフィックなども、どこかポップアート的な香りを含んでいて、彼の世界観をより強める一因となっていた

そして最後に、ギラギラとしたロックな雰囲気というものも、外すことのできない重要な要素だろうレザーやメタリック素材が放つ光沢感、とびきりタイトなパンツ、鋭い印象のサングラス、シャープなトゥのボリューミーなシューズこうしたアイテムを合わせることで、スタイルに統一感が生まれ、様々な要素が入り混じるコレクションを、ひとつの方向へ導く役割を果たしていた